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私が総務部長をしている大阪国税局桜美会の夏季研修会で、先日、前国税庁長官、現在、商工中金副理事長の大武健一郎氏の話を聞く会がありましたので、特に地価格差の拡大についての意見も含めポイントを御紹介します。 1、主要都市の地価が少しずつ上がっている。東京、大阪、名古屋等の大都市の中心 部(特に東京)は3~4年前から上昇しているが、最近は札幌、仙台、広島、福岡と いった地方都市の中心部で上昇している。 2、しかしながら、「日本不動産研究所」の市街地価格指標では、東京、大阪、名古屋 の三圏と政令都市を除く都市商業地及び住宅地共、なお値下がりが続いている。 3、原因は何か?単なるバブル崩壊にとどまらず、別の側面があるのではないか。 1995年に1ドル=79円という未曾有の円高で日本の製造業は中国へ中国へと 進出した。いわゆる製造業の空洞化で何が起こったかというと、中国で土地を取得 し、工場を建設し、製品を作るということは、中国の土地を輸入したのと同じ効果を 持つ。中国の土地に代替できるような地方の工業用地等の地価は、今後も下落し ていく。 4、一方、アメリカが進めて来た経済や金融のグローバル化で東京は世界の国際都 市、アジアの拠点となった。東京は、中国やベトナムの土地にとって替われない付 加価値を持つ地域となっているからだ。 5、加えて、日本の超低金利政策が続く中で日本のお金が米国ファンドに流れ、その 金で日本の三大圏を中心に地価が異常に値上がりし、一部では買う土地が品薄 になっている。 6、かかる流れから判断すると、東京を世界の国際金融都市に育て上げて、アジアの 中心拠点にしていく必要があることが分かる。逆に一極集中は「けしからん」として 格差是正を図っても、アジアの中心が上海とかシンガポールに移り、東京が没落 するだけで日本の地方が発展することにはならないことを理解しなければならな い。 7、このことから、「格差」は今後ますます拡大していくと思われる。地方格差、教育格 差、医療格差等いろいろな格差が拡大し、社会問題となっている。私も格差の問 題は良いとはいえないが、格差つぶしよりも別の側面、例えば弱者に対しては社 会のセーフティネットで考えるべきだと思う。 8、最後に気になる事をもう一つ。昨年東京永田町に事務所を出して分かったことは、 大阪を含め地方の人は「東京に目を向けている」が、東京の人は「世界を見てい る」ことだ。この目線の違いはとても大きく、決定的な違いになる。私の今一番心 配している「目線の格差」だ。
by seki_soken
| 2007-07-31 21:34
| 関よりひとこと
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